年末年始雑感

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    すべって、転んで2014。

    満身創痍の仕事納めから毎晩、突っ伏すまで飲んでいる。
    それは自暴自棄に全てを忘れようとしている訳でも
    自問自答に今年を振り返えっている訳でも無く、
    混沌とした大衆酒場で弱っちくも浮かんでくる、
    萎びた希望をすくって焼酎と割り飲み干しているのだ。

    とりとめもなく降り積もる毎日から浮かび上がる老廃物がある。
    誰かさんの口先の美しい言葉より、テメエの切羽詰まった暴言を信じよう。
    決めつけるのではなく開放するためにLOW HIGH!
    「流れるな花、されど日々」
    酔っ払いのタワゴトだけれど、忘備録としてここに総括しておく。

     マルかバツじゃなくってサンカクってのもあるんだね。
     白、黒じゃなくってグレイってのもけっこうキレイなもんだ。
     どっちかじゃなくて、どっちもってのもアリだと思うよ。
     奪ったり否定したり壊したりするじゃなくって
     ただそこにある灰色や△の具合を伝えることの難しさと必要性。
     馬鹿馬鹿しいことを全力でやろう。
     どうだい?

     自民党圧勝、イスラム国、しったかぶりのTV、滑稽なやり方。やるせない世界。
     歳をとればとるほどにわけがわからない事が増えていく。
     理屈は通っていても血が通ってないことに怒りを覚える。
     
     
     だからこそ日本国憲法の前文、この素晴らしいヒューマニズムを守りたい。
       「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、
        平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」 拍手!

     フェスやら何やらの散々手垢のついた、四角四面にパッケージングされた
     イベントに皆同じような服を来て出掛ける。
     たとえば、流行のパンケーキを何時間も並んで食べる。
     それは体験というよりは、消費にかぎりなく近い。
     不味くたって失敗したって、何度も何度も自分でパンケーキを焼き続けるのよ。

     「人類皆病気」だと思っている。
     僕も君もおかしいんだ。心か体に何かしら不良がある。
     だから、どこにスポットライトを当てるのか。 それが重要である。
     物事はいつでも多面体である。たくさんの矛盾をはらんでいる。
     だから、ちょっと角度を変えてみると違った側面が見えてくる。
     見る人の数だけ価値観があるのだから、同じ数の事実が共存する。
     真実はひとつだなんて、それはきっと美しい嘘だから
     ただ一辺倒に決めつけることなく、粗雑にククることなく
     光の当て方を変えてみよう。
     
     
     自分の店を持ってからというもの倍速で時間が過ぎる。
     そのくせ頭の中はときどき止まっているようである。
     動き続けなくてはならないルーティンと幼稚なままの思考、
     やりたい事が半分も出来ないままに、砂を噛むように今年も終わります。


    印象的な物事2014
    三十歳を越えてから物欲は極端に減り体験欲と経験欲が増えた。
    休日は、どこかへ出かけて感じる事が楽しい。

     【映画】
     私の男 (熊切和嘉)
     百円の恋 (武正晴)
     そこのみにて光輝く (呉美保)
     ジャージーボーイズ (イーストウッド) 自分の美学で生きる事。
     罪の手ざわり (ジャ・ジャンクー)

     【店】
     pejite(益子) http://www.pejite-mashiko.com
     YAECA HOME STORE(白金) http://www.yaeca.com/home.html

     【ライブ】
     友部正人 (当店)
     友川かずき (目黒APIA)
     二階堂和美 (グローブ座)
      3時間、アンコール3回、全30曲程をぶっ通しで。赤子のように全身全霊さらけ出すステージング。
      歌が音楽を越える瞬間を観た。底抜けの楽しさのすぐ横に悲しみが横たわっている、至極のショウであった。

     【芝居・即興】
     小指の思い出 作:野田秀樹 演出:藤田貴大 (東京芸術劇場)
     小春丸 Botanical Improvisation (つくば/千年一日珈琲焙煎所)

     【絵・器・写真】
     西脇一弘イラスト展(つくば/千年一日珈琲焙煎所)
        グレーが印象的な厚みのある人物画。やわらかく深いキャンバスの中で、眠っているかなしみ。
     小林東洋 作陶展(つくば/シンゴスターリビング)
     アントワーヌ・ダガタ「抗体」展 (渋谷/アツコバルー)
        この世に出口なんかない かすかな光もない暗闇の底から
        抵抗する叫びの中心に 輝きが内包しているのかもしれません

     【本】
     ウンベルト・サバ詩集
       一生かけて向かい合いたい宝物のような本。

     【旅行】
     ベルリン→プラハ→ウィーン
       10日間とにかく歩いた。そして一日を噛みしめるように酒場で飲んだ。
       感受性容量いっぱいいっぱいまで、絵や写真を見た。毎日震えた。
       あの角を曲がると素晴らしい景色があるかもしれない。
       私は、ずっと歩くことをつづける。

     高知市→室戸岬
       早朝、海を見つめるおじいちゃん達の眼差し。皆、元漁師だそう。 

     私が好きな物事には、全て「気配」がある。
     目には映らないし耳にも届かないけれども
     良いものには全て、言葉には表し難い何かが漂っている。
     計算だけは作れない、技術だけでも追いつかない、
     その「気配」を探したい、大切にしたい。

     そして図々しい私は圧倒的な「共感と脅威」も欲しがっている。
     気付いたら持っていかれていて、そしてぐるりと裏切られる感じ。
     何度も行きたくなる場所があるように、何回も観たくなる映画や音楽がある。


    2015 1月4日
    38歳になりました。
    ずっと遠くまであるような「寿命」は、うまくいってもあと半分程で仕舞う。
    私の一生は季節で言うと、ちょうど夏から秋に移ったとこだろう。
    この有限と不実のなかで、どれくらい「気配」を見つけるだろう、作れるだろう。 
    変わっていく感覚に敏感であること。
    それを受け入れること恐れないこと。

    静かな店内で黙りこくって大根の皮をいくつもいくつもぐるりと剥いていると、
    休み明けのメランコリーもいつかの深酒も全部吹っ飛んで、ただただ穏やかな感情になる。
    料理を15年余り続けると、一丁前にこんな気持ちになるのか。








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