タコパ

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    昨日は、修士卒業に伴い当店を離れる2人の
    送別会と恒例の新年会を行いました。
    料理は、1人1品ずつ具材を持ち寄りの“タコパ”。
    といっても、大阪の蛸ではなくてメキシコのTACO方、
    タコスパーティにしました。

    昨年の旅行でめちゃくちゃ感動したタコスを再現するべく
    トルティーヤはホワイトとメキシコの在来種ブルーの
    2種のトウモロコシ粉から、捏ねてのばして焼き上げて、
    ソースはサルサベルデとメヒカーナとワカモレ。
    肉はカルニータスとカルネアサーダ。あとは皆の持ち寄りを。
    舌の記憶を掘り返しながら、全てをフレッシュで作る事で
    皮と具とソースの三位一体感も、再現度の高い感じになりました。
    100枚近く作った皮も10人であっという間に完食でした。

    大学生が中心に働いてもらっている当店においては、
    毎年この時期に必ず別れがあり、その度に寂しくもありますが
    20代前半の悩みや不安と無限の可能性を内包した
    キラキラとした時期に仕事を通して関わり、
    どんどん変化していく過程を共に悩み働ける日々は、
    エキサイティングで楽しいです。

    2023,8.27-9.4 メキシコ

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      メキシコから戻ってから、バタバタな営業が続いており、
      どんどん過ぎてく日々の中で、砂時計のようにスルリと真ん中から
      崩れ落ちていっちゃいそうな記憶をかき集めて、書きとめておこうと思う。

      成田空港から14時間、首都のメキシコシティに拠点を置いて、
      途中で、先住民が多くメキシコらしい文化が色濃く残るコロニアル都市
      “オアハカ”と古代宗教都市遺跡“テオティワカン”へも足を延ばした。

      長いコロナ禍の影響か、都市部はスマートフォンありきの仕様で
      飲食店の注文や飛行機のチェックイン、美術館は予約制に変わっていた。
      私は、何日も前から計画を立てて目的地まで最短距離で効率よく回る
      修学旅行のような感じはとても苦手で、はっきりとした目途を持たずに
      ほっつき歩くことで、観光から生活に近づいて町の空気感や偶然の光景を
      垣間見ようとする図々しい旅行者なので、このニューノーマルが
      ノーマルに定着してしまった新世界に、異国で適応する事が難しかった。

      以前キューバのハバナに行った際も感じたが、
      人々がせかせかする事のないゆったりとした時間の流れの中、
      ボロボロで古くも美しい街をただ歩く事で、気が晴れ晴れしていく。
      隙あれば屋台があり、建物には吹き抜けの中庭があり、
      そこかしこに広場があり、それらの余白に座りずっとおしゃべりしている。
      市場が賑やかで、チェーン店は少なく、商売っ気ない個人店がひしめき合う。
      寝っ転がる野良犬、錆びだらけのビートル、居眠りしている警官、
      公園でダンスパーティーをする老人達、日向ぼっこする行商人の家族、
      白杖をついた音楽家も、飴玉を売る少年も皆、楽しそうに見える。
      ほとんど見かけない私のようなアジア人、日本人に対しても、
      対等でフレンドリーにあいさつしてくれて困っていると優しく声をかけてくれる。
      そりゃ道路はガタガタでゴミと喧騒と排気ガスだらけ、
      裏路地の据えた匂いはなかなか強烈で、バーでぼったくられそうにもなったけれど
      思いのほか治安も良く気持ちの良い町だった。
      「寛容」というよりは「気にしない」気質が
      お金や時間にあまり振り回されない、穏やかな空気感になっていると思った。

      6泊9日、歩いて歩いて20万歩。
      後半は、石畳で靴擦れしてしまった足を引きずりながらだったが、
      食事は屋台でもレストランでも化学調味料、添加物は極めて少なく
      シンプルな調理法とスパイスを程よく使ったの美味しい食事にありつけた。
      言葉が通じればもっと色々試せたかもしれないが、
      なんだかんだで毎日食べていたタコスは、安くてすげぇうまかった。
      相変わらず“地球の歩き方"を頼りに、地図を広げて
      いつものやり方でどうにか、バスや地下鉄にも迷わないようになって
      スペイン語も少し覚えて、街と自分がしっくりきた頃に帰らなければならなかった。

      有限の時間の中で、直接出向いて生々しいものを確かめる必要。
      一辺倒に肥大する情報を鵜呑みにして粗雑にくくるのではなく
      主語をなるべく小さくして、私、超個人の肌感覚を信じたい。
      「おもしろい」とか「カッコいい」とか「ウマい」とか「かなしい」
      そんな原始的な感覚を大切にしたい。世界はまだまだ広い。
      隣の事さえも何一つわかっちゃいない。
      すっごいスピードで時代は変っていくけれど、
      時代遅れでもリュック一つに地図を携え見聞を広げて行けたらと思う。

      《夏季休業のお知らせ》

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        8月27日(日)から9月4日(月)まで、夏休みです。
        この間、電話・メール等は不通となります。
        ご不便をおかけしますがご理解を賜りたくお願い申し上げます。

        何やってんだか年がら年中おめおめと、
        相変わらずの貧乏暇なし、ケセラセラ。
        それでもどうにか、時間とお金をこの時期だけに全部振り絞って
        年に一度、長めの休みをとる。とにかく飛行機に乗ってしまう。

        だからって、物思いに耽るでもなく、立ち止まるわけでもなく、
        昼間っから軽く飲んで、地図を広げて思うがままにほっつき歩く。
        迷ったら街の人に身振り手振りで話しかける。
        顔つきのいい店、見たこともない料理、道端の音楽家、グラフィティ、
        市場へ、屋台へ、海へ、遺跡へ、美術館へ、ライブハウスへ、酒場へ。

        どっかで耳にした言葉
        “文化は上から降りてくるのではなく、道端から湧き上がる”
        地べたから吹き出す、エネルギーや情緒や違和感の残照を
        脳裏にこびり付かせて、それをつまみにテキーラを引っかけたい。


        夏休みのお知らせ

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          明日29日(月)から9月5日(月)まで、夏休みです。
          尚この間、電話は不通となります。
          ご不便をおかけしますがご理解を賜りたくお願い申し上げます。

          今年も遠くへ行ってきます。

          東京修行時代、もう二十年くらい前だろうか。
          通勤路の途中にある近所の小さなおでん屋さんが
          毎年、夏にガーッと休みを取ってご夫婦で
          海外へ行っていた事を憶えている。
          夏休みが終わるとまたいつも通りカウンターは
          常連さんでにぎわっている。
          毎日、仕事でクタクタで寝る間を確保するだけで精一杯の
          当時の私にとって、その光景は憧れであった。
          もし自分で店を持ったら、一年に一度くらいあんな風に
          ガーッと休んでどっかに行けるのかなと。
          飲食業はとにかく受け身の商売。
          お客様が来ても来なくても料理を用意してお店を開ける以上は、為すすべがない。
          仕入れからランチ営業、仕込みディナー片付けまで含めるとざっと十二時間、週六日。
          抗えないような、ここのところの疫病にも今年のような記録的天災にも、
          真綿で首を絞められるような毎日の中であっても
          とにかくいつも通りに、おなじ場所で待つしかない仕事だ。

          だからこそ年に一回くらいは、わずかなお金と時間をどうにか掻き集めて
          あのおでん屋さんみたいにガーッと遠くへ出かけたい。
          私にとっての至福の時間は
          知らない街の知らない路地裏の知らない飲み屋のドアを開ける瞬間。
          その瞬間と一年分の汗は、きれいに釣り合うのだと思う。
          朝から海に潜る、飽きるまでウミガメと泳ぐ。
          鶏飯と黒糖焼酎と島唄と。夕日が沈むのをのをゆっくり見よう。
          グッバイ執着 ハロー好奇心 行ってきまーす。

          お休みのお知らせ。

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            20日(日)から23日(水)までお休みします。


            お正月休みのお知らせ

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              つかみどころのない、どえらい一年でした。
              まだ残り少しありますが、お疲れ様でした。
              当店は【大晦日(木)から1月6日(水)までお正月休み】です。

              師走のディナーは、ガラガラ貸切状態でお食事できると思います。
              弁当やケータリングもギリギリ迄ご予約承ります。


              お弁当でサクッと納会や忘年会はいかがでしょうか?
              当店のランチをそのまま盛り込んだ『大地の弁当 1000円』。
              竹皮の弁当箱に炊き込みご飯と15種の季節の料理
              『雪花弁当 1500円』どちらも税込。
              3000円・4000円・5000円でスペシャルなお重もご用意できます。

              前日迄に要予約となります。【GoToEatいばらき使えます】


              8.24-31 2019 Bangkok&Chian Mai

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                8月の終わりに行ったタイ旅行から半年が経ってしまった。
                放っておいてもただ忘れる一方なので、無責任の旅行者風情が思い出を残す。

                入国審査に1時間。気温35℃湿度90%。
                街には人がごった返している。
                地下鉄の券売機は半分壊れている。
                その上硬貨しか使えない。だから駅窓口はいつも行列だ。
                やっと改札をくぐっても電車がなかなか来ない。
                タクシーは乗車拒否される。
                どうにか捕まえたと思ったら、運賃をふっかけられる。
                交通渋滞、止まないクラクションと排気ガス、
                三人乗りのスクーターはギリギリをすり抜ける。
                超高層ビルがスラム街を隠すように立っている。

                歩行者用の信号がほとんどない。横断する度に覚悟が必要だ。
                突然のスコール、溢れ出す下水、ぬるいビール、弱いシャワー
                無秩序なこの街のリズムに完膚なきまでに失調した。
                効率的でインフラが隅々まで行き届いている滅菌された日本に
                慣れていると異国のやり方に合うまで毎度時間がかかる。
                まあ3日もすれば、この街にも慣れてくるだろうと
                いつも通り過ごしたが今回は最後まで混沌に落っこちたままだった。
                あと1ヶ月くらい必要だったかもしれない。
                ずっとダメだったのかもしれない。

                欠落と過剰が魅力だった。
                エネルギッシュで寛容な街。なんだか奇妙な近未来都市。
                少しの隙間があればテーブルと椅子が置かれて、屋台ができる。
                早朝から深夜まで、湯気がのぼる。食べ物はどれも美味しかった。
                麺類をたくさん食べた。物価は三分の一くらいかな。
                会う人は皆、優しかった。
                ホテルでも乗合いバスでも露天商でも親切に教えてくれる。
                お互いつたない英語だが、どうにかなった。
                夜中でも気にせず外を歩けた。
                かえって静かで歩きやすかった。
                寺院が多いが極彩色ビカビカで趣がない。
                信仰は深く、毎日手を合わせる人も多い。
                野良犬とベンチが多くおだやかで人々が寄り添う公民館のような
                役割もあるんだろう。

                いつも思う。
                自分がしっくりくる終の住処などあるのだろうか
                何処に行っても天災はある。台風も地震もある。
                ミサイルが飛んでくるかもしれない。ウイルスや疫病もある。
                どんな場所にもスマホがあって何もかもを味気なくしてしまう。
                多様化を叫ぶほど均等化していく。
                情報がふえるほどスカスカになる。
                あと十年もしたら世界中どこに行っても同じ様になってしまうのかな。

                不確実な今日の重なりのなかでぐらぐらと揺れながらも
                どうにかこうにか生き延ばす事を続けてみる。
                自分でも屋台を引っ張る力さえ残っていれば、
                異国の街の一隅に居場所があるのかもしれない。
                誰かに任せてブーたれるのではなく、自分で引き受けること。
                見聞をもっと広げよう。



                八重山 宮古 8.23−8.29 2018

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                  石垣島 やちむん館
                  とても気持ちのいい場所で民芸品を作っている。

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                  東松照明展


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                  家々を訪問し、あの世とこの世の珍問答や踊りなどで祖先の霊を供養する独特の行事。


                  民謡ショー 芭蕉布

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                  日本最南端のJAZZBAR すけあくろう

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                  竹富島

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                  宮古島に来ると毎日通う「カフェぽぷり」

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                  BAR PULSE

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                  美しすぎて悲しくなる。

                  十年ぶり二度目の八重山諸島。
                  そして六年ぶり八度目の宮古島とその周辺の島を一週間で駆け足に巡った。
                  時間を中心に一か所であくせくと回転せざるを得ない生活の私にとって、
                  小さな島の集落の静かな暮らし方やメローな海、風に揺れるサトウキビが
                  どこまでものどかでまるで時間が無限にあるように錯覚できた。

                  ニヤツきながらため息が出るほどの美しい風景、
                  ローカルな祭りや民謡、素朴で滋味深い料理や島酒、
                  キラキラの眼をした人々に会えて話せた事が何よりのハイライトであった。

                  しかし、数年前と比べると急速に自然は削られて、あたかも清潔に同質化されていた。
                  どこにでもある便利さと引き替えに、大地にへばりついた掛け替えのない美しいものが
                  粗雑にひっぺがされていく。
                  無垢な島に不自然な橋が架かる。よく行っていた美しい海岸がゴミだらけであった。
                  石垣にも宮古にもあのドン・キホーテが出来ていた事におどろいた。

                  私の欲望だっていつもあやふやで、点滅しなが揺れている。
                  ささやかだけど、自然の中の穏やかで伸びやかな身の丈の暮らしか。
                  溢れる物質と情報のなかで、摩耗しながらも便利さと
                  刺激を求める都市生活か。
                  ここなのか、どこかなのか。グローバルかローカルか。

                  そして都市に住んでいても、地震や台風やら
                  自然の恐怖を切り離すことも出来ない。

                  この成熟しすぎた物質主義の自由と絶望と矛盾の中で
                  無い物ねだりを繰りかえしながら、自分なりの終の住処を探りたい。
                  有限の時間の中で揺れながらも、
                  決めつけずに流されずにしっかりと穏やかなもうひとつの時間を思いたい。

                  行ってきます。

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                    明日23日(木)から30日(木)まで夏期休暇を頂きます。
                    尚この間、電話は不通となります。
                    ご不便をおかけしますがご理解を賜りたくお願い申し上げます。
                    30日(木)は仕込みで店におりますので、ご予約受け付けます。


                    今年も遠くへ行ってきます。

                    東京修行時代、もう二十年近く前だろうか。
                    通勤途中にある近所の小さなおでん屋さんが
                    毎年、夏にガーッと休みを取ってご夫婦で海外へ行っていた事を憶えている。
                    夏休みが終わるとまたいつも通りカウンターは常連さんでにぎわっている。

                    毎日、仕事で寝る間を確保するだけで精一杯の当時の私にとって憧れであった。
                    自分で店を持ったら、一年に一度くらいあんな風にガーッと休めるかなと。

                    飲食業はとにかく受け身の商売。
                    お客様が来ても来なくても料理を用意してお店を開ける以上、為すすべがない。
                    仕入れからランチ営業、仕込みディナー片付けまで含めるとざっと十二時間、週六日。
                    今年のような記録的猛暑が続いて、暇で真綿で首を絞められるような毎日でも
                    とにかく待つ仕事だ。
                    だからこそ年に一回くらいは、わずかなお金と時間をどうにか掻き集めて
                    あのおでん屋さんみたいにガーッと遠くへ出かけたい。

                    私にとっての至福の時間は
                    知らない街の知らない路地裏の知らない飲み屋のドアを開ける瞬間。
                    その瞬間と一年分の汗は、きれいに釣り合うのだと思う。

                    今年は、波照間島→石垣島→竹富島→宮古島→伊良部島と沖縄をぐるぐるしてくる予定です。
                    でかい台風が2つ来ちゃっているけれど、上手いことどっかに行ってもらおう。

                    いい感じの飲み屋に入って、気絶するほど泡盛を飲もう。
                    グッバイ執着 ハロー好奇心。

                    行ってきます!

                    7 days in Havana 8.26-9.3 2017

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                      戻ってきてから二週間、まだ失調している。まだ夢を見る。

                      太陽と砂埃の街。
                      素朴で人なつっこい人々。貧しくも鮮明でゆっくりな暮らし。
                      長く閉ざされた社会主義から少しづつ開かれていく
                      時代の変わり目の混沌の真っ只中にあっても
                      力強く誇り高いこの街の有り様に、すっかりヤラれてしまった。

                      丸々一週間、同じ時間に起きて同じ宿で朝食をとり
                      同じパブでビールを飲みながら地図を広げて一日の計画を立てた。
                      街へ繰り出すも溢れる好奇心と容赦ない暑さでいつも計画通りには行かず
                      また歩いては酒を飲んで、宿に戻って少し休んで、夕焼けを見て、
                      夜の街へ出掛けて、気絶するように眠るを繰り返すだけで過ぎてしまった。
                      七日間とにかく歩いて歩いて、ようやく街とリズムが合いはじめた。

                      「共に貧しく、共に豊かに」。この国には貧富の差がない、みな貧である。
                      飲み屋の親父から医者まで、国民の八割が公務員で平均月収が三千円程。
                      なんと平均結婚回数は4回という寛容さもある。
                      教育と医療は無償、食料や生活用品や住居は助成される。
                      しかし、長期経済封鎖で慢性的な物不足であり例えばトイレットペーパーが
                      全く手に入らないような、強烈なインフレが横たわっている。

                      カストロ(兄)の死後、社会主義一辺倒から市場経済への移行を始めた。
                      観光客から直接外貨を稼げば一瞬でひと月分の給料を稼げてしまうような
                      いびつでハイブリッドな新ルールが出来たおかげで、公務員を離れて
                      民宿や食堂やタクシーやニセ葉巻売り等に転職する人も急増している。
                      またスマホを持つ若者が増え始めて世界中の最新の情報も飛び込んでくる。
                      黒船来航のような事が今起きて、
                      大きくガラリと変わるときに生じる熱を目の前で強く感じる事ができた。

                      経済的に豊かになり続けるということは同時に何かを失い続けるということだろう。
                      共存不可な自由と平等のジレンマを抱えながらもギリギリで持ちこたえているのは
                      押し付けられた社会主義ではなく自分達で革命を起こして作り上げたからだと思う。
                      あてがわれたものでなく勝ち取ったという誇りが貧しくとも危ない方向へ突き進むことを
                      ギリギリで食い止めてきたのかもしれない。
                      それからこの街には音楽がある。皆の共通のよりどころがある。
                      朝から晩までそこいらじゅうで音楽が鳴り止まない。
                      音楽がない場所では誰かが歌いだす。そして知らない皆も勝手に口ずさむ。
                      音楽が宗教なのである。

                      今、時間が止まったようなこの国に新しい価値観がまばらに突き刺さり続けている。
                      じりじりと、確実にアメリカ化していく事は少し残念な気がするけれど
                      うまく混ざり合ったら時代遅れどころか最先端な価値観の国になるかもなと願う。

                      私にはこの美しくいびつな世界がとても興味深く鮮烈に見えた。
                      遠くない未来に、また行きたいと思う。
                      今度はもっとスペイン語を覚えて、もう少し長く。
                      太鼓の音のなる方へ、いい匂いの食堂へ、灼熱の真ん中へ。
                      シンパシー!

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